「線状降水帯」

このところ、各地で「線状降水帯」が発生。
川の氾濫や土砂災害をもたらしています。

まずは、被害を受けられた地域の皆さんのご無事を、
心よりお祈り申し上げます。

私たちも、西日本豪雨災害では
土砂災害による浸水に苦労をしました。
他人事ではありません。

いざという時の行動を
シミュレーションしておくことで、
とっさの判断に活きる事を
身をもって痛感しました。

今、難のない地域でも
専門家がシミュレーションされている
ハザードマップをしっかりチェックして
備えておくのがお勧めです。

2018年西日本豪雨災害時の住宅地


そして、「気象」や「線状降水帯」の
メカニズムにも興味を持つ子どもたちには…

どうして、こうした災害が各地で起きるのか?

「線状降水帯」って、一体どのようにできるのか?

など、調べてみると、現在、専門家の方たちが
様々な観測を行って、
研究を進められていることが分かります。

これらを調べると、子どもたちが何か
気象について研究しようとした時の
参考になりますね!


気象庁気象研究所」が公開している動画には
次のことについて、紹介されています。

・「線状降水帯」とは何か…
メカニズムを知るために取り組んでいることとは?
  西日本での集中観測を行っている
 「高層気象台」での観測
  →雨量の測り方や気球での観測も!
 「気象測器検定センター
  →正確な測定のために…
 「数値予報開発センター
  →天気予報の精度を上げるための
   数値を決める

子どもたち向けに分かりやすく
まとめてありますので
ぜひ、親子で確認してみてください!


気球を使った観測は、紹介されていましたが
今年は、航空機から観測装置を投下しての
観測が行われました。


また、船による観測も!
水蒸気を供給する「東シナ海」で
「海水の温度」と「高層の大気」を観測。
「海水の温度」に、そのヒントがあったようです。


「線状降水帯」発生要因が、垣間見えたようです。

それにしても、荒れた海での船上観測。
ありがたい限りです。



なお、気象衛星「ひまわり」はもちろんのこと、

JAXAとNAXAの共同事業として
全球降水観測計画「GPM」計画にて
GPM主衛星や副衛星群、
また、水循環観測衛星「しずく」や
地球環境変動観測衛星「しきさい」など

「宇宙」からの観測データも活用して
「メカニズムの解明」や「予報精度向上」に
取り組んでおられるようです。

気象情報は、
各分野の研究者の皆さんの努力の賜物。

大いに活かして、防災・減災に活かしたいですね。

さて、皆さんも、気になる現象を見つけたら
色々調べてみましょう!

調べた中でも、特に面白そうなことや
不思議に思ったことを
実際に、あれこれやってみるのも良いですね。


因みに・・・
災害後の状況を把握するためにも
人工衛星からの観測の他
様々な方法で観測をされています。

こちらは、土砂災害発生の様子を
航空機から撮影されたもの。

空から見ると、土砂崩れが
どこで発生しているのかが
良く分かりますね!

2018年航空機からの画像を3D化したもの