不確かな時代のその先へ…(7)

こんな時代だからこそ、子どもも大人も「宇宙」を!
と考えて、講座を開催させていただいていますが…

なぜ、今、宇宙なのか…
じっくり綴ってみるシリーズ。
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第7回は、「宇宙産業」の可能性
ゆるりとお付き合いください!


必要とされる職業

産業構造が変わることで
なくなっていく職業がある一方で
必要とされる職業もあることを
前回、お話しました。

技術の進歩や新しい製品の登場により
今、大きく注目されているのが、
IT(コンピュータ処理)化、AI(人工知能)化が進む中
その技術やサービス、メンテナンスに関わる職業の
人財不足が懸念されています。

また、社会構造の中で法制化などによって
新たにつくられていく産業もあります。

近年で代表的なのが、「介護事業」でしょう。
2000年にスタートした「介護保険」制度に伴い
少子高齢化、医療技術の進歩で
今も、年々ニーズは高まる一方で
慢性的人手不足と言われています。

「保育事業」も、一億総活躍という
政府の方針もあって、ニーズが高まりながら
大都市圏では、人手不足。

どちらも、人の手が必要な大変な職業ですから
こうした職業こそ、AI化やIT化によって
仕事を担う方たちの後方支援が
進めば良いのかもしれないのですが…。


「宇宙産業」の可能性

そして今、国が力を入れている産業が
「宇宙産業」なのです!!

今や、日本人宇宙飛行士が、
当たり前のように、ISS(国際宇宙ステーション)
搭乗して、研究や作業を行う姿を
映像などで目にする機会が増えました。

ISSに物資を届ける輸送船「こうのとり」
それを打ち上げるH2Aロケットの高い
打ち上げ成功率も注目されています。

気象衛星「ひまわり」は、
毎日の気象情報で
スマホのGPSは、殆どのユーザーが
活用する位置情報ですが、
これも、アメリカの衛星情報を活用したものです。

「宇宙産業」は、案外、身近に浸透していますね!!

気象衛星「ひまわり9号」が撮影した初画像
出典:気象庁WEBサイト

これまで、こうした「宇宙産業」は
国の事業として進められてきました。

JAXA( Japan Aerospace eXploration Agency)は
「国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構」、
NASA(National Aeronautics and Space Administration)は
アメリカ航空宇宙局、連邦政府の機関です。


今、アメリカの宇宙産業で旋風を巻き起こしているのは
皆さん、ご存知!「スぺースX」社。
イーロン・マスク氏がCEOを務める民間企業です。

国際宇宙ステーションへの物資輸送も成功させました。

ロケットもリユースする時代・・・
着陸するロケットには、驚きました!!


日本でも、内閣府が発表した
「宇宙産業ビジョン2030」に則って
民間企業の宇宙産業への参入や、
ベンチャー育成が進んでいます。

北海道で、ロケットの研究開発や
微小重力・真空実験・研究に取り組まれている
「植松電機」さんや

実業家の堀江貴文氏も設立に関わられた
小型ロケット開発企業の
インターステラテクノロジズ(株) さんなどが
有名ですね!!

近年は、瀬戸内で人工流れ星を流す小型衛星を打ち上げたり、
宇宙ゴミ拡散防止装置の開発にも着手された
(株)ALEさん

月探査車を開発され、
次は、探査車を月面へと運ぶ
月輸送船、月面着陸機の開発を目指す
「ispace」さん など、
近年、注目されている宇宙ベンチャー企業も!!

そして、先月、あの世界的大企業
TOYOTAが、JAXAと協力して
「月面探査車」を開発すると発表されました!!

副社長のインタビューがこちら!!



また、大林組では、「宇宙エレベータ」
研究開発中!!

様々な企業が様々な形で、
「宇宙」と関わるプロジェクトを始めています。

高校生たちも…

高校生が、「宇宙食」を開発し
採用されたというニュースを覚えていますか?

報道されたのは、昨年11月のこと。
福井新聞の記事によると、
若狭高校の生徒さんたちは、
12年前から取り組んでいたのだそう。

引き継がれてきたプロジェクトだったのですね!!
素晴らしい!!

こんな風に、「宇宙」関連の産業は
これから多岐に渡って、興ってくるでしょう!

それは、「宇宙産業」の看板を掲げている企業に
とどまらないでしょう!!


例えば、「宇宙」に出かけていくための
「法整備」に関わる法律の専門家も
JAXAには、おられます。

「宇宙産業」で必要とされる人財は、
いわゆる、「理工系」にとどまらないのです。

いかがでしょう?

そもそも、私たちが生きている時間、空間が
この「宇宙」なのですから
あらゆる分野で、
「宇宙」について知っておくことが、
役に立つことも
多々あるのではないでしょうか?

それは、その分野での「イノベーション」にも
つながるのではないでしょうか。


不確かな時代のその先へ…
1 序章 2018年度を振り返る 
2 この地球に生きるものとして 
3 新しい時代が始まる 
4 新しい元号が決まった! 
5 今、ある職業がなくなる?
6  減っていく職業・必要とされる職業
7 宇宙産業の可能性