宇宙を知ることで、「防災マインド」も…


「子ども宇宙アカデミー」は、
私たちは、私たちが生きる「この宇宙」について
もっと知っておく必要があるのではないか…!?


とのある種の危機感もあって、
スタートしました。


そこには、子どもたちが育っていく過程で
「自然科学に親しむ」こと
これからの教育で重視されている「STEAM教育」
親子関係づくり」などに、
高い効果が期待できると
確信したこともあるのですが

実は、8年前の東北大震災にも由来しています。

気象衛星ひまわり9号が撮影した地球 (気象庁WEBサイトより)

皆さま、こんにちは!
「子ども宇宙アカデミー」 いとうです。

2019年の年頭にあたり、
昨年7月の西日本豪雨災害を身近に体験した経験から
改めて、「子ども宇宙アカデミー」を始めた理由の
ひとつについて、ご紹介します。


2011年 NZと東北の震災


東北大震災が発生した2011年、
twitterが世界的に流行っていて
私も、日本はもちろん、海外のお友達とも
twitterを介して、情報交換を愉しんでいました。

東北大震災が発生する約2週間前、
2月22日に、ニュージーランドで大きな地震があり
日本人の留学生たちが大きな被害に遭ったことを
覚えておられるでしょうか?

実は、ニュージーランドでは、
その約半年前、2010年9月にも大きな地震があり
ようやくその余震が落ち着いて来たところだったのです。

現地のtwitterつながりの友人も居て
その様子を注目していたところでした。


そこへ、東北大震災が発生。

日本とニュージーランドは、
いずれも、太平洋プレートの端っこにあります。


下図は、気象庁WEBサイトの、
「地震発生のしくみ」ページに紹介されている
世界の主なプレートと地震の分布図。


そのプレートの動きも
同ページに図解されています。

プレート運動の模式図


「プレート」は、その下の層の
「マントル」の対流によって動いており
別のプレートとの境目で「沈み込み」が発生。
ここで、大きな地震が発生する・・・と
学校でも学びますし、報道でもよく目にしますよね。


このメカニズムと、プレートの配置が分かれば
地震が発生しやすい地域が、
地球規模で捉えることができます。

恥ずかしながら、当時私は
ニュージーランドが、日本同様
プレートの境界に位置することを
知らないでいました。


2018年西日本豪雨

昨年発生した西日本豪雨は、
屋内に居ても恐怖を感じるくらいの降雨量でしたが
それをもたらした気象条件や
その土地の土壌や地形の特徴を
知っておくことが重要でしょう。

気象庁は、その速報レポートで
「華中から日本海を通って北日本に停滞していた前線」
「日本の南で発生した台風第7号」の影響を指摘しています。

気象庁WEBサイトのこちらのページにレポートされています。
災害をもたらした気象事例 「平成30年7月豪雨」

下図は、そのレポート内で
災害発生当日の気象データを示したもの。

平成30年7月豪雨 気象データ(出典:気象庁ホームページ)

台風や前線も、国を超えて影響し合っていますので
南方の海の様子や、風の吹き方に注意することで
雨雲の動きもある程度、予測ができますよね。

実際、気象情報では、私たちには経験のない
異様な台風の動きを予測していました。

そして、「大雨」程度だった数時間前から
地域の皆さんのスマホは、アラームが鳴り響いて
その音に子どもたちも恐怖を感じるほど、
早々にJRもストップしてしまいました。

これが、的中したのです。
もし、JRが動いていたら、
きっともっと、大きな被害になっていたことでしょう。

その時々に触れられる情報を集め、
真摯に受け留め
避難行動や減災行動につなげていくのは
私たち自身の「意識」ですね。


この宇宙の中の「地球」

大地も、大気も、地球全体の動きとして観察すること

そして、
この宇宙の中にある一惑星の「地球」が
どのような成り立ちで、
どのような営みをしているのかを知ること

これらが、自然の営みが与える
私たちの暮らしへの影響について、
特に「私たちにとっての『災害』」について、
論理的に考え、対処・行動することに
つなげていけたら、と思うのです。


専門家や行政の発信する警報任せにするのではなく、
ひとりひとりが、この地球の営みを理解して
さまざまな情報・データから、行動を起こすための力を!

そんな願いを込めて、2019年も「子ども宇宙アカデミー」を
続けて参ります!!


広範囲に渡る被害で、真っ暗に。その時…

もうひとつの、大きな要因に
2011年の東北大震災発生後、twitterのタイムラインに
流れて来た投稿がありました。

それが…

広範囲に渡って、建物が流され、
停電していて夜は真っ暗
方角が分からない…

というもの・・・

はて、人類は長い間、電灯のない時代を生き抜いてきて
暗い夜でも、コンパスが無くても
方角を知ることができたろうに・・・

いや、小学校で、北極星を知る方法を
教科書で習ったけれど、
実際の夜空で、
私は北極星を見つけることができるだろうか…?

と自問自答したのです。

平時は、スマホにコンパスもありますので

簡単に方角を知ることができますが
停電、となると、スマホのバッテリーは貴重ですので
おいそれと使うことができません。

現代は、進化しているようで
実は、私たち自身は退化している・・・!?
とも。

歴史の中で、賢人たちが発見してきた法則を
夜空から読みとって、
活用できるようにしたいものですね!!

特に、こうした災害が多発する時代には・・・




今月の「子ども宇宙アカデミー」のテーマがまさに、
星の誕生から最期まで

遠い将来、
星の一生に比べれば、
ほんの一瞬にすぎない私たちの人生を、
この地球の営みの中で
より充実し、より豊かなものとなるよう
活かすための布石になれば、と願っています。