仙台市天文台のプラネタリウム番組

2011年3月11日 東北大震災が発生
その日の夜、現地では
「怖いくらいの星」が見えたそうです。

広範囲に渡って大停電が発生して、街に灯りが消え
その明るさのために普段は見えていなかったたくさんの星が
見えた…。満天の星空


実は、この時、twitter上で、
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あまりに広範囲で建物が流され
停電で灯りもなくなって方角もよく分からない…
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との投稿を目にして、私はハッとしたのです。

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方角を知るための方法、理科で習いますが
果たして、実際の星空で見分けられるだろうか…???
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その思いが、今、こうして「子ども宇宙アカデミー」を
運営しているひとつの理由でもあります。

仙台市天文台の方が、その日の星空を再現しようと、
市民の方々にお話を聴いて番組をつくられたそうです。

そして、予想以上に多くの方が
震災後、星を見上げていらっしゃることが分かったとか…。

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お母さんは、星になった…と
子どもたちと一緒に、毎晩のように星を見上げるご家族…

孫・子を思って、空に語りかける老夫婦。

9日間、祖母とともに
津波に流された部屋に閉じ込められた少年は、
天井の裂け目から星空を見ていたそうです。

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星を見上げながら、その向こうに、
亡くなられたご家族や、あの日のことに
思いを寄せておられるのだとか…

こうした、震災時の星空と震災後の星空との
エピソードをまとめたプラネタリウム番組。

各地のプラネタリウムでも公開が始まったそうです。

仙台市天文台ホームページに、番組概要と上映館の紹介があります。
残念ながら、広島県内には、上映館がないようです…。


NHKでも、3月11日(月)22:25から
震災ドキュメンタリー「あの日の星空」 が放映されるとか…。


NHKの番組は、予告動画を拝見しましたが、
B.G.Mなどの演出で、より心が重くなるかも…。


昨年夏に広島で発生した、西日本豪雨災害では、
発生当日は、雨なので、星は見えませんでしたが…
その後、約4週間に渡って、晴天・猛暑が続き
丁度、大接近中の火星が、異様に赤く輝いて見えたのです。

それこそ「怖いくらい赤い…」と言っていた人も‥。

足元がこんなに変わっても、
空は変わらず美しい…と、しみじみ感じました。

だからこそ、過去の災害体験をした方たちも
こうして変わらぬ星空を見上げながら、
その中を生き抜いていかれたんだろうと
力にもなったのです。

星を見上げて、宇宙に思いを馳せることは
地上で起こる困難を、乗り越える力になってくれたら…
子ども宇宙アカデミーは、そんな願いを込めて運営していることを
改めて思い出させていただきました。

素敵な取り組みに、感謝申し上げます。